HAKUÏ30

Lifetime’s Design Work
小野塚秋良デザインの集大成
「HAKUÏ」が30th アニバーサリー

「浅草、かっぱ橋道具街で働き着HAKUÏを始めて
30年が経過します」 ――小野塚秋良

パリコレクションをはじめとするワールドワイドなシーンで半世紀近くものあいだ、めざましい創作活動を続けてきたデザイナー小野塚秋良氏。
ハイファッションの世界の活動と並行して毎年、新作をリリースし続けてきたWORKING EQUIPMENT「HAKUÏ」も、今回で記念すべき第30期を迎え、いま最もやりがいと楽しみを感じているという“ライフワーク”のデザインに向けて、氏の創作意欲はますます高まっているようです。

独創的デザインと日常重視の哲学で
世界の支持を集めるファッションデザイナー

1970年代に三宅一生氏の下で、ファッションデザイナーとしてのキャリアをスタートさせた小野塚氏。やがて1989年、自らのブランド「ZUCCa」を立ち上げると、以後パリコレクションに毎年出展するなど国際的な活動を展開し、日本を代表するファッションデザイナーの一人として内外から認められる存在となりました。
注目されたのは、シンプルでありながらスタイリッシュで個性的なデザインと、モードの最先端にあっても日常を忘れない独自のデザイン哲学。パリの清掃員の作業着が気に入ると製造工場を探し当て、自身のブランドの縫製を任せるなど、一見型破りにも見える自由でおおらかな創作姿勢は、現在にいたるまで世界中のさまざまな年齢・性別・階層の人々から熱い支持と共感を集め続けています。

HAKUÏ

プロのための機能や快適性を兼ね備えた
トップモードを凌ぐスタイリッシュな仕事着

そうした“日常を楽しくするデザイン”を志向する小野塚氏が1990年代初め、日本のワーキングユニフォーム界の先駆であったセブンユニフォームの前身=白洋社とともに設立したのが、WORKING EQUIPMENT「HAKUÏ」。プロフェッショナルにふさわしい機能や働きやすさと、ハイファッションにも劣らぬスタイリッシュな魅力を兼ね備えた新たなワークウエアをつくるための、“働き着”専門ブランドです。
単にワークウエアをおしゃれに見せるのではなく、素材・加工・縫製などあらゆる面で運動性や安全性を熟慮した上で、ファッションウエア以上のデザインが施された商品群はたちまち話題となり、海外の“星付き”ホテルやレストランで採用されたり、ファッション業界の人々に私服として着ることが流行するなど、その反響は予想以上でした。当初はコックコートやエプロンなど定番からスタートしたアイテムも、シーズンを重ねるごとに和風やエスニックなど、ますますバラエティー豊かに広がっています。

HAKUÏ

新作はシック&クールでノスタルジック
1950年代のリゾートがテーマのアイテム群。

今期=2021年の新作となるHAKUÏ 30は、1950年代のリゾート地を思わせる、ホテルやショップ、飲食店向けのアイテム群。50年代は、ビートルズなどに代表される60年代のポップさやキャッチーさとは異なり、端正でクラシカルな中にさりげなく個性や主張を表現することが粋だった時代。特に、映画などで観ることのできる当時の避暑地やリゾート地は、まだ限られた人々のためのバカンスの場として、どこかハイソサエティな雰囲気の漂うシックでクールなステージでした。
そんなムードあふれる時代と場面をイメージさせる新作アイテムは、シャツやショップコート、エプロンなど一見オーソドックスながら、じつは微妙にオーバーサイズになっているなど、着こなし次第で多彩な表情を見せてくれます。仕事に役立つよう、主にストレッチ性のあるポリエステル高混率の素材を使用。厚手のシルクのような風合いながら、洗濯耐久性も十分です。カラーは白・黒のほか、リゾートの海を思わせるブルーを取り入れるなど、小野塚秋良ならではの絶妙な色づかいとなっています。

HAKUÏ

カタログは格式あるレトロなホテルと
沖縄のコーヒーファームでロケーション撮影。

HAKUÏでは今期もニューコレクションの完成に合わせ、新作カタログ『HAKUÏ 30』を制作しました。写真は作品のイメージに合わせ、日本のリゾートホテルの草分けである伊東温泉・川奈ホテルで撮影。人気女優M.モンローと打撃王J.ディマジオが1954年に新婚旅行で来館したホテルでもあり、小野塚氏が新作にこめた50年代へのオマージュとも一致。フォトブックとしても是非ご覧いただきたい一冊です。なお、旧作を含むHAKUÏの全商品は、『SEVEN UNIFORM CATALOG 2021』の別冊『HAKUÏ 2021』や、公式ウェブサイトに掲載されています。
また『HAKUÏ 30』には、元サッカー日本代表の高原直泰さんも登場。現在、サッカークラブ「沖縄SV」を立ち上げ、選手・監督・CEOを兼務するかたわら、沖縄に新たな産業を興すべくコーヒーの栽培にもチャレンジしている高原さん。その趣旨に共鳴した小野塚氏と意気投合し、コーヒー農園での撮影にもご協力くださいました。ちなみに高原さんから要望を受けた小野塚氏は現在、コーヒー農園で働くための作業服を鋭意制作中。新たな“働き着”のデザインに力が入っています。

HAKUÏ

「これからも働く人々と歩み続けていく
HAKUÏでありたいと思います」 ―小野塚秋良

HAKUÏのすべてのアイテムのご購入や各種カタログをご希望の場合は、こちらまで。

HAKUÏ 30を含むHAKUÏ全商品は公式ウェブサイトで紹介されており、在庫さえあればオンラインでお買い上げいただくこともできます。個人でも一着からでも購入できますので、まずはアクセスしてお気に入りの商品をお探しください。
また、新作カタログ『HAKUÏ 30』や、HAKUÏの全アイテムを掲載した『SEVEN UNIFORM CATLOG 2021』の別冊『HAKUÏ 2021』をご希望の場合は、セブンユニフォームの各ショップまたは取扱代理店にお問い合わせいただくか、下記フォームよりご請求ください。


小野塚秋良 Akira Onozuka

服飾デザイナー。1974年に三宅デザイン事務所に入社。1986年、イッセイ・ミヤケ・オン・リミッツよりメンズブランド「オッズ・オン」を発表。1989年にレディスブランド「ZUCCa」を発表。同時期からパリコレクションに参加。1992年、白洋社(現・セブンユニフォーム)との提携によるユニフォームブランド「HAKUÏ」を発表。1996年よりセイコーウオッチとコラボレートし「CABANE de ZUCCa」のリストウォッチシリーズの発売をスタート。2011年春夏を最後に「ZUCCa」を退任。現在は「HAKUÏ」をメインブランドとして活動。