ロマンスカーミュージアム

イメージカラーを効果的に使ったら
スタッフの視認性と一体感が表現できました。

ロマンスカーミュージアム

小田急、相鉄、JRの3路線が乗り入れ、東京・横浜へも交通至便な街として人気の神奈川県海老名。4月19日そこに開館したのが、小田急電鉄初の常設展示施設“ロマンスカーミュージアム”です。

「新宿から小田原や箱根や江の島を結ぶ特急ロマンスカーは、小田急のシンボル的存在。それで、どこかに引退した車両を保管・展示する場所をつくれないかと、10年以上前から検討していたんです」(館長/高橋さん)

やがて小田急線海老名駅とJR海老名駅の間の開発エリア“ViNA GARDENS”に隣接したところに、建設に適した場所が浮上。海老名は1日約15万人と小田急の中でも6番目に乗降客の多い、小田急線の主要駅です。
「それだけでなく毎年、駅周辺で“小田急ファミリー鉄道展”を開催してロマンスカーの展示を行うなど、地元の皆様とも馴染みの深い土地。是非ともここに常設の施設をつくって地域と鉄道、双方の発展をめざそうということになったんですよ」(高橋さん)

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ロマンスカーミュージアム

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めざしたのは、“子ども”も“大人”も楽しめるミュージアム。1階入り口の“ヒストリーシアター”では1927年の開業当時の電車を展示しつつ、小田急の歴史をムービーでわかりやすく紹介。続く“ロマンスカーギャラリー”では1957年に登場したSE(3000形)から1991年登場のRSE(20000形)まで、歴代5車種のロマンスカーをじっくりと鑑賞できます。これらのエリアで案内や誘導を行っているのは、黒の上下に黒いキャップ姿のスタッフの皆さん。
「主役であるロマンスカーや館内の内装との調和、飾らない親しみやすい雰囲気などを重視して、社内には当初から黒一色をベースにしたユニフォームの案がありました。ただ、『スタッフと気づかれにくい』『カジュアルすぎて“きちんと感”が出にくい』という意見もあったので、セブンユニフォームさんに相談したところ、ロマンスカーのブランドカラーであるバーミリオンオレンジをパンツの裾の折り返しに入れるアイデアや、つばの狭いキャップの採用などを提案してくれました」(マネージャー/神林さん)

こうして幅広い世代のスタッフが抵抗なく、自信を持って着られるユニフォームが完成。館内の薄暗い所でも、一目でスタッフと視認してもらえるといいます。


ロマンスカーミュージアム

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一方2階には、新宿から箱根や芦ノ湖までの風景を再現した約190平方メートルの大型“ジオラマパーク”をはじめ、子供たちが体を動かして遊んだりペーパークラフトの車両を走らせたりすることのできる“キッズロマンスカーパーク”や、実車の運転機器を操作できる“ロマンスカーシミュレーター”など、多彩なコンテンツが用意されています。さらにミュージアムショップ“TRAINS”やカフェ“ROMANCECAR MUSEUM CLUBHOUSE(以下クラブハウスと表記)”もオープン。

「“クラブハウス”では、昔ロマンスカーのシートサービスで人気メニューだった、“クールケーキと日東紅茶のセット”を再現しました。ドリンク表面に展示車両をプリントした、“飲める車両図鑑”もお薦めです」(“クラブハウス”スタッフ/岩崎さん)

これらミュージアムショップとカフェのスタッフのユニフォームは、トップスのシャツが白になっています。


ロマンスカーミュージアム

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「当初は全チーム共有で全身黒の予定でしたが、ミュージアムショップやカフェは特に自然光が入る明るく開放的な雰囲気でもあるので、空間に合わせて思いきってトップスを白にして、エプロンも親しみやすい色にしました。パンツは共通なので、トップスの色は異なっていても、裾のオレンジ色がミュージアムの全スタッフの一体感を感じさせてくれます」(神林さん)

オープンからしばらくはコロナウイルス対策として、入館は人数を制限。事前にウェブ上で予約した上でご来場いただきたい、とのことです。

「状況が落ち着いたら、小田急から現役の運転士さんや車掌さん、駅員さんをお呼びするなど、楽しい企画をいろいろ考えています。それまではスタッフ一同が心からの笑顔で歓迎しますので、ユニフォームを見かけたら気軽に声を掛けてほしいですね」(高橋さん)


ロマンスカーミュージアム
ROMANCECAR MUSEUM

  • 〒243-0438 神奈川県海老名市めぐみ町1-3(小田急線海老名駅すぐ)
  • 小田急線新宿駅から海老名駅まで最速38分
  • 小田急線小田原駅から海老名駅まで最速29分
  • 相鉄線横浜駅から海老名駅まで約30分
  • TEL:046-233-0909
  • 開館時間:MUSEUM 10:00~18:00
    CLUBHOUSE(カフェ)10:00~20:00

展示・コンテンツ内容は取材時のものです。(2021年3月取材)

photographs by yuu kamimaki