ホテルのユニフォームをきっかけに
街全体のファッションが
変わればと思います。
2024年3月、北陸新幹線の金沢―敦賀間が開通。それに合わせ福井駅前に開業したのが、世界最大のホテルチェーンの北陸初拠点にして、福井初の外資系ホテル、コートヤード・バイ・マリオット福井です。
Coordinate
Left
Center Left
Center
Center Right
Right
「このホテルの役割は全世界のマリオット会員をはじめ、国内・外の皆様を福井にお招きすること。そして世界基準のこの施設を、地元の方に存分に利用していただくことです」(総支配人/千代間さん)
注目度も高く、他のコートヤードよりアップグレードしたイメージで見られるというこのホテル。
「東京からのアクセスも手軽になって、“初めて福井に来ました”とおっしゃるお客様がとても多いですね」(フロントデスククラーク/山内さん)
そんな方々に福井の魅力を伝えるため、現代性の中にも地域色を取り入れた演出もなされています。
「私たちのベストも、青海波という和模様。越前海岸の波をイメージしてデザインされたと聞いています」(フロントデスククラークSV/平井さん)
一方、海・山の食材にも事欠かない福井。良質な米・蕎麦・野菜などに加え、ホテルの和食店では県内で一本釣りした活魚のみを仕入れています。
「食材の95%が福井産ですが、地元の方も驚くような見た目と味の料理が次々出てくるので、私たちスタッフも負けないようきめ細かなサービスに努めています」(和食店サービススタッフ/山崎さん)
そんなスタッフの制服を決めた際のキーワードは、”枯淡”。控えめながら趣ある伝統や文化を大切にということで、ベストにはちりめん、パンツにはトリコットなど地元産の素材を使用しています。
「そのほか重視したのは、着心地の良さと働きやすさ。そのため靴もスニーカーにし、パンツも短めのアンクル丈に統一しました」(千代間さん)
「正餐の時は革靴ですが、一般の宴会はスニーカーなので、長時間のサービスでも疲れないし快適です」(バンケットスタッフ/松田さん)
そしてもう1つ大切にしたのは、着る人が自信を持てるようなおしゃれ感。スタッフの皆さまが誇りと歓びをもって仕事に臨めるユニフォームです。
「ここのユニフォームは明るい色合いで、最初に着た時とてもワクワクして、働くのが楽しみになりました」(ペストリー・パティシエ/木津さん)
今後は福井の新たな中心として、地域をリードすることが期待されるホテルとそのスタッフの皆さま。
「ドレスアップして来られるお客様に負けないよう、いっそ福井を超えて東京の街中を歩くようなデザインでもいいかもしれない…。大げさなことを言えば、ウチのユニフォームで福井のファッションの意識を変えたいとすら思っているんですよ」(千代間さん)
photographs by yuu kamimaki