アミューズメント施設「セガワールド」

自分を目立たせるのではなく
垣根を取り払うためのユニフォーム。

着る人を目立たせ、スタッフだと明示するーーそれはユニフォーム本来の役割。しかし近年は職場の状況によって、その役割も変わってきたようです。

業務用ゲーム機メーカーの最大手・セガが運営する、アミューズメント施設・セガワールド。中でも神奈川のトレッサ横浜店は、大型アトラクションを有する遊園地並みの施設です。

「巨大なショッピングセンター内の店舗なので、本当に幅広いお客様がいらっしゃいます。私達の仕事は小さなお子様からご年配の方まで、どなたにも楽しんで頂けるようサポートすることですね」（チーフ／寺尾さん）

事実スタッフは絶えずお客様に目を配り、応援したりコツを教えたりと、一人一人を細かくケアしています。

「最近はメダルゲームのコーナーに、年配のお客様が増えているんです。ゲームだけでなく人と話すのを楽しみに来られる方も少なくないので、私達も親しくお話しさせて頂いています」（スタッフ／宮城さん）　そんなスタッフの皆さんが着ているのは、最近リニューアルしたばかりの白と黒のシンプルなユニフォーム。

「以前の制服は派手な原色で、ショッピングセンター内を歩くにも、目立ちすぎでした。今度の制服はシンプルで格好良いし、みんな気に入っているんです」（スタッフ／福田さん）

「ユニフォーム、ユニフォームしていないので、お客様も垣根がとれて、話しかけやすくなったみたいですよ」（スタッフ／黒木さん）

でもユニフォームの役割からすれば、少しは目立つことも必要では？

「店内で目立つべきなのは、あくまで主役であるお客様ですよ。もし自分がスタッフであることを知らせたいなら、それは私達が声掛けや動作でアピールすればいいんですから」（寺尾さん）

スタッフをお客様の中に自然に溶け込ませ、コミュニケーションを円滑にしていく——新しいユニフォームはそんな新たな役割が与えられていました。

photographs by yuu kamimaki